老いぼれの独り言

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朝6時三十分夜露に濡れる公園の芝の上に立つ。
ラジオ体操の旋律に合わせて空を見上げれば満天の青空がおおいかぶさり吸い込まれそうだ。
一点の曇りもなくただ一つ残んの月がぼんやり浮かぶ。
仰向いて首を回す運動に添うように空も廻り目も廻りほどよき酔い心地に至れり。
 
射儀を終え道場をあとに大鳥居くぐりて振り向けば真昼の青空、いや増して日の丸の赤真紅にして翻り居る。
 
またとない此の秋の好日を無骨者の我れ
只々持て余すのみであった。
 
高村光太郎の詩である。】
 
四方八方こんなに好く晴れ渡ってしまっては
あんまりまぶしいやうで
    氣まりが惡いやうだ。・・・・
・・・・
あんまり明るいので太陽の居るのさえ
忘れてしまひ
何もかも忘れて此の存在が妙に假象じみても來るし、
永遠の胎内のやうに温かでもあるし、
とうとうお天氣に醉っぱらって欠伸をすると、・・・・ 
 
ぼろぼろの駝鳥より「晴天に醉ふ」一部抜粋