老いぼれの独り言

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先日のこと、「夛田緑化」さんから電話が入り目下作業中との連絡をいただいた。
何はさておき早速現地に素っ飛んだ。
大木の根元当たりの本体は未だ手付かずの状態ではあったが枝葉末節の部分は既にあらかた処理済みであった。
墓地内に通じる参道があるので小型のフオークリフトが縦横に大活躍している。
若き社長さんに此の倒れた老大木をチェリー材として有効に活用する手立てはないものか再度質問してみたのだが首を横に振られるのみでした。
多分、燃料用かパルプ材用としてチップ化されるのを待つだけなのだとの説明を受けた次第だ。
更に付け足すように倒木を免れたもう一本も此の際伐採するのだという。
何と非情な、樹齢百年を超す見事なウワミゾザクラを生きたままのこぎり挽きの刑に処してしまうのだという。
わたしは口を挟むようにこの若き社長さんに懇願と云おうか哀願するに及んだ。
せめて根元寄りの枝を残して此の樹の生命を断罪することだけは避けてほしいと拝み倒した。
 
年若き此の経営主はあたたかき心情の持ち主であり良識溢れる好青年であった。
翌日、夕暮れ時を待って恐る恐る現地に赴き見上げて見れば先端の主幹は切り落とされていたが身軽になった姿で活き返った上溝桜は凛として立っていたではありませんか。