老いぼれの独り言

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大阪の「マサ」に地球儀をプレゼントする約束を交わして来た。
 クリスマスのプレゼントにするから楽しみに待っていろよと伝えてあるのです。
 なかなかの腕白坊主で何時も宿題なんかそっちのけの二年生なのだ。
 処がどうしたことか外国の国名をよく知っている。
 トルコとかアルジェリアとかなかなかのものだ。
 よおーし、地球儀を買い与えるまたとない絶好期と即座に約束するに及んだわけだ。
 それも、高価な金額より気持ちが籠もっていればよかろうと手頃で格好の品をあちこち探しまわった。
 ヤレヤレ、此れで約束を違えることはない。
早速、梱包の準備に取り掛かろうとした矢先に一本の電話が入った。
 その電話の主の声色で大事な記憶が甦った。
 即座に時計の針を見て定刻を大きく過ぎ去っている事に愕然とした。
 数少ない飲み仲間との一年越しの約束の日であった。
 6時集合のおでん屋「森忠」の事を頭から失念していた。
 スッポカスわけには行かない。
 約束を違えては男が廃る。
 わが信条に反するので遅参覚悟で流しのタクシーを血眼で探すが居ない通らない。
 時間帯が悪いのかタクシーが此の世から消えたかのように通らない。
 たまたま現われても予約車らしく無情に通り過ぎる。
万策尽きてマイカーを駈って馳せ参じたが7時半に近かった。
人の好い酒友たちからは嫌味ひとつなく
労いと歓待の言葉を存分に頂戴した。
 何らの取り柄無き者の唯一の取り柄は他人に信義を尽くすことでありましょう。
約束を違える事無く昨晩はノンアルコールビールで乾杯し機嫌よくほろ酔い気分に浸ることが出来たのでした。