老いぼれの独り言

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「ふれあい体育館」に顔馴染みが出来ました。
 七十半ばでわたしより少しお若い。
 此のお方が最近毎日のように日参されてせっせと紙飛行機を飛ばされるのです。
 完璧にマニアの域にあって只者ではなさそうだ。
 まさに飛行機野郎だ。
 まさにオールドボーイだ。
 まさに夢と希望を満載した紙飛行機の操縦士だ。
 材料は割り箸と不要となった賞状のような厚紙とボンドと鋏ぐらいらしい。
 胴体の割り箸に主翼と尾翼に垂直尾翼が付くだけの単純明快な造りだ。
 日々研鑽を積み試行錯誤を繰り返しながら長年培った職人気質のような技量と『勘』が見事にいま花と開いている。
 今様のコンピューターに細かいデーター等を入力されているかと思いきや一切それはやらないと申される。
 合点いく飛行軌跡を示した機体に関わる詳細なデーターはすべて朝地さんの頭脳の中にインプットされているらしい。
家の格納庫には100機以上が空間を舞う出番を待って待機しているという。
手取川横断はおろか日本列島縦断を成就した強者がいるらしいが少しばかり眉唾物だ。
偏西風に乗っかれば理論上は可能らしいお話しであった。
一藝に秀でたお人は実に気高い。
まるでリモコン操作のように館内を幾度も旋回させてブーメランのようにご自身の手元へ無事生還させる。
芸術祭参加作品そのもののようだ。
何でもかんでも手当たり次第に手を出す輩は三文の値打ちもない軽々しい存在と云えましよう。