この際、脚を患い為る可く人様に無様な形態を披露したくはなかったのだが先日はその第一号の失敗譚をのせた。
ところが、早くも第二号を仕出かしてしまったではないか。
額四峠に至る寸前の箇所で思わぬ失敗をした。
光が丘地内の小路を登り切り二車線の大通りを横切ろうと左右を確認すれば車が来るのでわたしは自転車を止めて待機した。
その折に、迂闊にも前輪を左に切って登り坂の山側へ前輪を向けて止まってしまった。
乗用車の通過を確認し自転車を漕ぎだそうと右足でペタルと思い切り踏み込んだが脚力なくよたよたとバランスを失ったわたしは自転車諸共坂下方向へもんどりうって倒れてしまった。
しまったと思ったがもう遅い。
倒れ込んでしまってから我が頭部と右脚に異常ない事を知り次いで右肘も動くのを確認しやれやれと安堵の気持ちが流れた。
起き上がるとき辺りに目を遣れば大通りの対岸の歩道を行く中学生の女の子が物音に驚いて振り向いたのかわたしの方へ目を注いでいるのがわかった。
何事もなかったように春たけなわの昼下がりその辺り一帯は静かに動き始めたのでした。
自転車を一時停止した折に何ゆえ前輪を右に切らなかったのでしょう。
そういう咄嗟の判断力が齢と共に劣化しているのは間違いない。
路面が平坦なら良い路面が右下がりの箇所ならなおよい。
難しいのが路面が左下がりの場所だ。
自転車を止めたり自転車を降りるときには十分すぎる細心の注意が要るのです。