老いのひとこと

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石黒クリニックさんで年に一度の胃カメラ検診を受けてきました。
年と共に医療技術が改良され嘗ては肩に注射したり咽喉へ麻酔薬をスプレーしたりしたが今やシロップ状の液体を飲みシャーベット状の薬を口に含ませるだけで直ちにカメラが入りものの十分ばかりで終えました。
何年か以前にはちょっと異常個所の細胞を摘まんで検査すると驚かされたこともあったが今回はいとも簡単に終わりました。
ついでに内臓をCT撮影し胸のレントゲンも撮って貰いました。
先生からは食道も胃の中にもまた十二指腸にもそれらしき異常はまったく見受けません胃の襞もしっかりしていてとても綺麗でしたよとお褒めの言葉、CTの結果も五臓六腑どこにも異常はありませんと有り難きお言葉を頂戴した次第でした。
インスリンの分泌が気掛かりだったので膵臓を重点的に見てもらいましたが特に心配ないとおっしゃった。
やれやれと思う「やれやれ感」が齢と共にその質も量も変わってきたことを実感しながらも蝦蟇口と自動車のカギの在り処を確認した。
ポケットから財布は出てきたが自動車のキーが見当たらない。
盛んに捜すが出て来ない看護婦さんに脱衣籠付近をよくよくさがして貰ったがない。
廊下にでも落したのかとふらふら歩いて玄関先のフロントに目を遣れば何んとわたしの鍵が乗っているではないか。
何方が届けられたのでしょうかと尋ねてみればトイレに置き忘れにされていたのでと或るお客さんが持ってこられましたという。
今日は検診の為に飲み食いはしてないのでトイレには行く必要がない、わたしは間違いなく行ってはいない!
まるでキツネにつままれる思いだ。
頭がくらくらする。
いま五臓六腑あなたには異常ありませんと診断されたのだが肝心要の脳味噌の中に重大な異変を来たしているのかも知れない。
そう云えば此処石黒クリニックは名足る脳神経外科のお医者さんではありませんか。
益々以って頭がおかしくなる。
何が何だか判らぬ不可解な気持ちで病院を後にしたのでした。