老いのひとこと

 
                        
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無断掲載
 
 
恒例の全日本剣道選手権大会をテレビ観戦した。
大学3年生の竹ノ内選手が賜杯を手にした。
四段の新進気鋭の選手でした。
小手面の技を一本決めていました。
全日本では余り見受けることがありませんでした。
学生なので気負うところなく負けてもともとリラックスして臨めたのがよかったのでしょう。
此の竹ノ内選手はおくびにも立てずに奔放に面返し胴も決めていた。
伸び伸びと自分の剣道を心掛けているように伺えた。
初出場の四段の若手が練士七段をはじめ五六段保持者を薙ぎ倒し優勝を掻っ攫ったことは異変に違いない。
剣の実力とは一体なにぞや、段位とは一体何ぞや益々判らなくなりました。
竹刀は竹刀に非ずしてつるぎであるという。
ならば、もっともっと命を賭して戦う気迫が観る者へ深い感動と感銘を伝授してほしかった。
確かに竹刀が撓る場面をスロービデオは再生していたが高速度撮影のハイテク技術の妙をもっともっと十二分に駆使して剣道の凄みを伝えてほしかった。
面がね越しに見る凄まじき形相を映し出してほしかった。
虚々実々の攻防の駆け引きも大事だが間合いを余したり受けるだけの場面が矢鱈と多かったようだ。
攻めた、相手が乗ってきたら空かさず技を出す相打ちの場面がもっともっと見たかった。
シーソゲームやもぐら叩きや空き巣狙いは「全日本」にはそぐわないし相応しくないと思った。
地に足が付いた重厚なる鬩ぎ合いの中に火の出るような相打ちを繰り出す激突の場面をさらにもっと多く見たかった。