老いのひとこと

イメージ 1
 
 
最盛期は過ぎてしまったがつい先日までセイタカアワダチソウが我が物顔で山野を独占するように咲き誇っていました。
全山が黄金色に染まり取り分け夕日に輝くさまは圧巻としか言いようがない。
根っ子が地中にはびこり絶大なる繁殖力を如何なく発揮するという。
そのお蔭で北アメリカ大陸からお出ましなさった帰化植物の王者らしく今や全国津々浦々にまで流布するに至った。
一時は花粉症の元凶なりと悪名高き厄介者ではあったが今ではその嫌疑も晴れて無罪放免されているのだという。
養蜂業者には願ってもない存在らしい。
ただ、根っこの部分から放出されるある種の物質が他の植物を駆逐させてしまうので嫌われ者扱いされているらしい。
素人目にはよくは見えないけれどセイタカアワダチソウとススキとが互いに勢力を競い合い鬩ぎ合っているのだという。
先日のこと県大の学祭で学生さんからセイタカアワダチソウの茎を用いた『すだれ』or『よしず』作りのお話をうかがった。
さっそく、例の額四峠へおもむき成長し切った大振りなモノを少々伐採し家へ持ち帰りました。
ただ、その折にまたしても頓馬なへぼを仕出かして穴があれば入りたい。
実はその折に穴ならぬ大きな側溝の中へ両脚踏みこみ身体ごと落ちてしまった。
夏草が生い茂るブッシュに隠れ全く気付かなかった。
なんとも無様な恰好で這い上がるしかなかった。
そして、仕事を終えて採集した成果をカメラに収めようとベストの右ポケットに手を遣るがない。
何処をさがしてない、車にもない。
データー満載の命の次に大事なデジカメが見当たらない。
それよりドブの中での悪戦苦闘がしばし展開される、マムシやムカデに注意しながら恐る恐る手を突っ込み捜す内に漸くピカリと光る金属片を見付けたのです。
年甲斐もなく歓喜の雄叫びを発してしまった。
無数のイノコズチの種が全身に付着し取り外しにひと苦労したのでした。