老いのひとこと

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此処北陸にはみぞれ混じりの北風が吹き荒んでいるが遠き種子島の宇宙センターから今しがた「はやぶさ2」が飛び立った。
日の丸ロケットH2A26号は小惑星探査機「はやぶさ2」を載せて総飛行距離52億キロの長旅に出立した。
宇宙の生命の起源を探るという遠大な使命を担った国産ロケットをJAXAが発射し見事に成功した。
思い返せば、此の「JAXAの父」とまで称せられる人物が他ならぬ郷里金澤が輩出させた斯波忠三郎なるお方に違いがない。
藩政末期に加賀藩の家老職にあった斯波蕃の長男忠三郎は四高で学んだあと東大に進み航空機のエンジン開発に持てる才能を傾注し「航研機」なる当時世界最長距離を飛ぶ飛行機を創ったのだという。
その「航空研究所」が戦後「宇宙科学研究所」と名を改め更に2003年には「宇宙航空研究開発機構JAXA」が誕生するに至るのだという。
此の「はやぶさ」の一連の快挙を「JAXAの父」斯波忠三郎は宇宙の彼方より柔和な目でさぞかし満足気に見下ろしている事でありましょう。
東京五輪招致の2020年には是非とも「1999JU3」より貴重なる人類への至宝を携えて無事帰還してください。
こころより願います。
 
いままさに日本国はやれ一強多弱とか与党だ野党だとか我こそは保守革新だと互いに口角泡を飛ばして舌戦を繰り広げている。
しかし、2014年12月3日午後13時22分
には老いも若きも日本人はみな等しく固唾を呑んで発射の瞬間を見守った。
 その時ばかりは日本人はみな等しく政争を抜きにして日の丸の旗の日の丸のようにまーるく一つにまとまった。
それだけでも、仮に瞬時であったにしろこんなに素晴らしいことはありません。
 
それにしても、果たして2020年の政界地図は
いか様に描かれているものか恐らくは天国の斯波忠三郎と云えども窺い知ることは適わぬことでありましょう。
 全人類がこころ穏やかに共存できる何より平和な地球であって欲しい。