少し迷ったがやはり三度目の来館になる中川一政美術館へ行くことにした。
どうしてもあの作品に魅せられて吸い寄せられてしまったのです。
大変僭越ながらも此処に来ていつも思う、どんなに下手糞であれ作品の中に自分の息づかいを忘れてはならぬことどんなに微かであれ自分の手捻りに生きている手応えを感じなければ幾ら死に体を相手に格闘しても埒が明かない事をいつも教えて貰うのです。
宮本武蔵流の観の眼、物事の本質とか真髄を見抜く「観る力」の大切さを授け給うのです。
此れは単なる模倣に過ぎなかろうが、わたしはわたしなりに此の画伯が見立てた此の作品に宿す真髄とか本質を「観の眼」で見抜いたつもりだが余りにも烏滸がましくて鼻持ちならぬ事かも知れません。
今少し光沢を控えめに抑えればよかったと思う。
水差しに
揺らぐ名月
よもすがら