老いのひとこと

イメージ 1



虫來ぬと


  目にはさやかに


      見えねども


        風の音にぞ驚かれぬる


 


何時ものように自転車で飛び出したが無性に風が強い。


南西の向かい風が間断なく吹きさらす、ギアを2に落として漕いでいたら我が左目に何物かが迷い込んで入って来た。


目には見えなかったが虫には違いがない。


痛くはなかったが突然しょぼくれて前がよく見えない。


自転車を降りて暫し佇み涙と共に流れ出るのを待っのだが何と情けないことに齢のせいか涙腺が閉じたまま枯渇して涙すら出て来ないではないか。


がま口忘れぞデジカメ忘れるな、わがモットー通り


ポケットより取出し路上にて公衆の面前でわたしはわたしの左目の中の虫を撮影するべく自撮り致したではないか。


写るはずなきことを愚かしくも堂々と成し遂げたのです。


眼球の裏側に迷い込んだ虫がコロコロと転げ回っているが其処は観念して額四峠越えを為し終え帰宅した。


早速、水道水で洗うのが駄目なのだ、目薬を差すが一向に出ようとはしない、余程居心地が好いらしい。


ショボ目で此の作業を為す。


明日まで様子を見てダメなら藤村眼科ゆきだ。


 


幸い翌朝にはコロコロが消えてなくなったようだ。