老いのひとこと

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他愛なく取るに足らぬ細事でありましょう。


潮が退くように孫たちが立ち去った後の干潟にはちょっとした異変の痕跡が残るのです。


前回の折りには、大昔の蓄音機と云おうかステレオアンプがスイッチを入れても音が出なくなってしまいました。


今回は、わたくしお手製の未使用の年賀状にちょいとした悪戯をして行きおったわけだ。


彼らが帰った後に気付くのだから注意の仕様もない。


目立たぬところに置いたはずのゴム印とスタンプインク台を見つけ出しご丁寧にも未使用の賀状に遣りおった訳だ。


たかが、はがきの二三枚確かにどうでも良いことは決まり切っているのだが印を押す前に一言断わってほしかった。


でなくても、押してしまった後にでも「押しました御免なさい」と云うて欲しかった。


だまって知らぬふりをするのは孫の将来の為にも決して良いことではない。


悪戯は子どもが持つ特権かも知れぬが為して良いことと為して悪いことの区別がちゃんとできる賢い仔になって貰わねば困るのです。


為していけない事をしてしまった時は黙って隠すのではなく正直に失敗しましたと云える仔になってほしいのです。


今度会った時には孫たちにちゃんと分かるように話すことが大事でしよう。



さっそく電話が入りました。
考えて見れば実に愚かしいことでした。
100%こちらに落ち度があることを棚に上げて大人気ないことをしたものです。
目の届くところに置いたわたしがよくなかったのです。
KAOちゃんごめんね、いい子だよ。