老いのひとこと

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どうもおかしい、今日はバレンタインデーだというのに何時もの宅急便が来ない。


今迄の慣わしなら誕生日と今日の此の日には必ずご挨拶が届くはずなのに一向に其の気配がない。


夕暮れどきを迎え愈々諦めかけようとしたら家内が横に来て「バレンタインおめでとう」と云って差し出すではないか。


未だかって只の一度たりとも斯くなるものを手渡された憶えはない。


我が家の仕来りがそうであったので何んの不思議もなかったのだが、それが突然にも異変が生じたものだから些かどころか大いにびっくりしたのです。


 


説明を聞くまでもなく薄々見当はついていた。


大阪の彼らは転居を前に各種各様の手続きが舞い込みそれはてんてこ舞いの状態でありましょう。


況してや、出費多端の折り金銭的負担を掛けまいとの老婆心を駆使したのでありましょう。


判らぬ事ではないので大いに納得せざるを得なかったのです。


寂しい気にもなったが家内からの贈り物で我が心境は複雑なのである。