老いのひとこと

イメージ 1




映画「おみおくりの作法」の主人公ジョン・メイは共同墓地の一角に自分が入るべき格別の箇所を確保していたのだが理由あって他人に譲ってしまい自分はその脇に葬られる筋書きで終わるのです。


ジョン・メイは身寄りなき故人のおみおくりを為すために遺影のこと弔辞のことBGMの選曲に狂奔するのだがさすがに自分自身の遺影や弔辞ましてやBGMのことには気は回らなかったことでありましょう。


ただ手回しよく墓地だけは確保していた。


わたしももうそろそろ他人様に頼らずに自分の遺影、弔辞の言葉にBGMに気を回さねばなりません。


わたしも決してジョン・メイに肖ったわけではないが自分の入るべき墓地だけは既に確保済みなのです。


 


野田山の頂に高徳公墓地より1町ばかり隔たる箇所に1.2坪の程よい広さを既に確保済みなのです。


構想として其処へ義母より貰い受けた自然石を配置し歪な平面だが「佛さまどうぞよろしく」と刻み込みでんと据える。


その前に自作の骨壺を収める方形の空洞を掘り開閉自在な上蓋を置いて外界と遮断する。


方形の空洞の水捌けを考慮し可能な限りわたしの焼いた陶器を格納する。


上蓋の上に立ってよし泥足で踏み付けてよし又自然石で成り立つ墓石には何の躊躇いもなしに腰掛けて憩うて行って下さい。


線香やお花より焼酎でも年に一度振り掛けて行って下さい。