愈々ガタが来たようだ、すそ払いをし正座の姿勢にならんとおもむろに左ひざを着床せんと腰を沈めるが踏ん張りが効かない左くるぶし辺りに突っ張り感が入って体よろけ右手で支えてしまった。
無念、とうとう此の時がやって来たかと観念す。
無理は禁物、見栄を張って何になる。
無様はぶざまとして素直に受け入れよう。
おのれをなだめ説得した。
「冬来たりなば春遠からじ」春を待とう。
そして、再起を期そう。
じたばたするな、諦めこそ肝要なり。
立ち技は静々と精一杯奥ゆかしく何とかこなす。
また、法定の形の独り稽古に勤しむ。
いとう先生より懸念する膵管拡張に伴う異変は血液検査で見る限り安全値であると告げられた。
どうしても気掛かりならば、CT撮影を6か月毎に受けるよう勧められた。
此れ朗報と受け止めれば居合の落ち込みの穴をカバーして余りあるものがある。
プラスマイナス零と相成り候。