凍える北風を避けてうつむき加減に身を丸め震えるように秋桜が咲く。
その翌日にも依然として花の矜持を保ちおるではないか。
燃え尽きるまで健気にも花の命を謳歌する姿は何んと神々しいことか。
明日にも散り果てようと今を懸命に生きている其の根性を愛でなくてはなるまい。
春の桜のような舞い散る風情は此の秋桜にはない。
余り目にしたことはない。
きっと人知れず宵闇にまみれて散り果てるのであろうか。
ひととせの
終わりを告げる
秋桜かな
俗界に狂い咲きせし姥桜も此のひととせの終わりと共に散り果てようぞ。
そう願いたいがまさか来る年の花芽を宿すようなことはあるまいに。
「櫻を見る会」が動き出したようだ。
去就が気になる。
散るさくら
残るさくらも
散るさくら