老いのひとこと

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南が丘病院の玄関先に球状のカプセルが

設置され発熱外来患者さんの隔離病棟になっているらしい。

よく中を覗き込んだりするが未だかつて一度も人の居る気配はない。

そして、いつも思い出すことではあるが

相当大昔のころ太陽燈照射と銘打って同じようなカプセルの中に収容されたことをまざまざと思い返すのです。

兎に角素っ裸だったなあ、フリチンだったかなあ記憶が定かではない。

女子も同室だったかもよく覚えてはいない。

此の中に入れる有資格者は不本意ながらも骨皮筋右衛門だけでありました。

著しい虚弱体質者だけでありました。

小学3年の担任の先生の通信簿のコメントに栄養不良で滋養物摂取―スキキライセズヨクカムと書き残されるが好き嫌いする以前に口にする食物がなかった。

滋養物どころか何もないまさに飢餓状態であったのです。

担任の石田先生は其れを百も承知の上で上手に繕って表現してくださった。

虚しい心情を理解してくださる立派な先生で在りました。

太陽燈のお蔭で此の齢まで生き永らえました。

宇宙カプセルを横目で追いながら今日も歩いて参りました。