老いのひとこと

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   半藤一利

 

戦争が終わって76年経つと云う。

今76歳の人たちも30年も経てば106歳になる。

と云う事は其の頃になれば戦争を知るものがこの世にほとんど居ないことを意味する。

その時に至って又しても愚かしき戦争を再び繰り返さないように今に生きる76歳以上の者どもは後世に生きる人たちへ絶対に何事が在ったにしろ二度と再び戦争だけは起こしてならぬとの強いお達しを垂れて置きなさいと半藤先生らの歴史学者は口をそろえていう。

しかし、そのようなことは誰しもそう簡単には出来っこない。

少なくとも此のわたしにはそんな力量も資格もない。

常日頃、子や孫に戦争のことを語るなんで思いも及ばない。

ダメだ、不甲斐ない情けない奴だとおのれを責める。

 

76回目の敗戦記念日を迎えるにあたり自責の念と悔悟の情を新たにした。

 

わたしは日日発信するブログのことは殊更誰にも開陳していない。

益してや子や孫にも一言も口にした覚えはない。

 

今次の戦争を知る日本人が絶滅した時点で若しやかりそめにもわたしを知る子孫の一人が偶然にも此のわたしのブログに遭遇する奇跡を薄ぼんやりと空の彼方で待ち受けることにでも致しましょう。

それにてご勘弁願います。

 

世相の断片を一凡夫の生き様から炙り出し安っぽい反戦思想を詠みとって戴きますれば幸甚なのです。