老いのひとこと㊻

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            無断掲載

津田玄蕃家の9代目乙三郎正矩の妻が世継ぎを懐妊中に急死した。

其の折に九死に一生を得た幼き生命体が他でもない津田蕃こと斯波正邦に違いない。

此の斯波正邦の生母の出生も詳らかになった。

正邦の実母は人持組8000石の成瀬掃(か)部(もん)家の娘であることが判明した。

一方もう一つ同じく人持組2500石の成瀬主税(ちから)正敦(まさあつ)家の倅に正居と近三が居たことになる。

そして、此の正居は自分の妻に同じく成瀬掃部家の娘を迎えたのだと云う。

つまりは掃部家の二人の娘の内姉は乙三郎の元へ妹は正居に嫁いだ不思議な間柄になる。

 

更に玄蕃家9代乙三郎亡き跡に10代目として津田正隣の2男正直が養子入りし、更に夭逝した正直の跡目に11代目として津田清三郎の実弟音五郎が抜擢され正行の名で君臨した。

そして12代に玄蕃家正規の血統者正邦が斯波玄蕃の名で就任する運びと相成ることになる。

即ち、此の場面には津田玄蕃家・成瀬掃部家・成瀬主税家・津田正隣家・津田清三郎家が跡目相続劇を巡って複雑怪奇に千々に乱れる麻糸の如く組みつ解れつ乱闘騒ぎを演じたのだ。

津田和三郎の元へ成瀬正居の実弟成瀬近三が紛れ込んで来ても何ら不思議ではないことをしっかり学んだ。

良い勉強になった。

舟田氏に感謝いたさねばならない。