老いのひとこと

額四陶土で挑んだが今回は亀裂著しく四角柱の成形には至らなかった。

憤慨この上なく崩れた粘土を丸めて机上に叩きつける有り様だ。

此の大人気なき振舞いを目にした若きお師匠さんはなだめるように一つの提案をわたしに授けてくれたのです。

遠回りのようだがイチからのスタートが一番の近道になりますよと土作りの原点に立ち返ることを推奨なされたのです。

手順1

額四陶土と市販の粘土を細かく裁断し天日干しにして乾燥させる。

手順2

それをバケツに入れ水に浸す。

手順3

バケツの中で裁断した粘土を素手で掻き混ぜ入念に攪拌する。

手順4

其の液体を微細な網で濾し粒子の粗い礫や小石類を除去する。

手順5

バケツを静止し水に溶けた粘土の粒子が沈澱するのを待つ。

手順6

上澄み液を捨て去る。

手順7

泥濘んだ沈殿物を網に入れ宙にぶら下げ水分を抜き去る。

手順9

程よい粘度の頃合いを見て完了とする。

 

さあ気を新たにして此の9つの工程に早速挑んだのでした。