老いのひとこと

此の際に医学書を調べれば英語かドイツ語か分からぬが「イレウス」なる専門用語に出くわす。

イレウスは腸閉塞とは意味が異なり腸が麻痺して蠕き(うごめき)運動が停止し腸内のモノが膨張し破裂に至るとある。

絶食と補液でも改善に至らず血行障害が生ずれば即手術であるという。

 

スワ一大事此れは大変だと早速入院先へ電話し本日の医師からの最終診断には当方も是非立ち合わせてほしいと願い出た。

暫し待たされたが取り付いた看護婦さんから意外な返答が返ってきた。

まさに今しがた補液の為のチューブ管を抜き取りました。

 

思いも掛けない朗報ではないか。

家内は助かった。

やれやれ助かった。

 

明日からは徐々にではあるが通常食に戻れますよと諭すように話された。

 

医術に感謝した。

 

 

別の家庭医学書を開けば全然違う学説が展開される。

腸閉塞=イレウスだと言う。

腸閉塞には

  • 機械的腸閉塞(90%占める)と

  • 機能的腸閉塞(10%)があり

  • には

A 閉塞性腸閉塞(大多数)と

B 絞扼(こうやく)性腸閉塞(稀に)があり

 Aは腸内の異物の通過障害を来たすだけだが

 Bは腸内に血行障害が生じており絞扼性と診断され此れは重篤らしい

 

家内の場合はどうも機械的閉塞性腸閉塞であったのであろうかイレウス管(吸引チューブ)で腸内の異物を排除し輸液で栄養補給と脱水症状を防いだ結果治癒に至ったのだろう。

兎に角現代医学の粋に感謝しなくてはならない。