老いのひとこと


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好くない出来事が連鎖反応するように続くのです。
家内が拭き掃除の折に手が触れわたしが大切にする陶器を割ってしまったと申しなさそうに言う。
高がわたしが焼いたにすぎぬ陶板なので大騒ぎするほどでもない。
「吾は唯足るを知る」確かに此の文字面にはそりゃ深遠なる哲理が秘められていようが此れは唯単なる素人の駄作にすぎなかろう。
割れて当然、早かれ遅かれ形あるものは何時かは必ずや壊れましょう。
平家物語が諭して呉れる諸行無常の教えに違いない。
月一回回収の埋め立てゴミとして処理すれば済むものを殊更ご丁寧にも物置の片隅に放置されし陶器用ボンドEセットクリヤーを捜し出し補修した。
ラクタながら復元した以上此のガラクタから新たなる生きる糧を手に入れねばなりません。
「足るを知る」とは一体何ぞや、迫る残り時間内に答えを出さねばなりません。
 
 
そう云えば金継ぎの手法もありました。
使わず仕舞いのチューブに入った漆とうるし専用薄め液や金消粉が恨めしそうに出て来たではないか。