老いのひとこと

 

重さが2.85Kg高さが20Cm胴回り約38Cmのそれは見栄え良き珪化木を手製の台座に納めた。

此の台座の材料は額四峠で自家採収した額四粘土に違いない。

本体の珪化木は嘗て大額在住の山岸さん、久美ちゃんの嫁ぎ先のお祖父さんから戴きました。

こんな貴重な珍品を容易く戴けるなんて如何に山岸さんが人の善い好人物であるかが窺い知れる。

実は此のわたしも額谷の谷間で此の珪化木の破片を見付け今も愛蔵する。

高が額谷と言えども然れど額谷と言えまいか、太古の巨大樹林が地殻変動で地中に埋没し数百万年を経て樹木の原形のまま化石のように地表に現れる。

従って此の額谷一帯は石炭に成り損なった珪化木が大量に眠る宝庫なのかも知れない。

 

額谷に因んだ水石まがいの此の置物を願わくば「額谷ふれあい体育館」のロビーにでも飾ってみたいものだ。

 

せめてもの償いとなろう。