老いぼれへぼ剣士の独り言

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              さくらのころの市営グランド
 
 
昨日はうまい日であった。
絶好の小春日和、好天に誘われて愛犬と共に足の赴くままにそぞろ歩く。
先ず見慣れぬ看板に出くわす。
この有松界隈の地に三軒家とは見慣れないと、
よくよく見るに、何のことはない「中田のきんつば」、「佃の佃煮」に「不室の麩」とあるではないか。
代表的老舗が三軒紛れもなく並んで開店営業中であった。
何故かしら、仲よく顧客がお一人ずつ来店とは何ともお見事としか言いようがない。
市営グランドの桜の老木を仰ぎ見るにつけ、あの昭和二十二年開催の第二回国民体育大会で“若い力”のマスゲームを演じた当時を彷彿とさせ感無量なり。時流れたり。
近藤邸を伺ったが不在であった。
有松から泉野、泉が丘界隈を意の赴くままそぞろに犬と歩み連る。
どこまでも秋日和である。
大きなネームプレートを首にしたセールス中と思しき若きサラリーマン、同様子犬の散歩にいそしむ中年のご婦人、グランドの管理人のおじさん、陽だまりでのんびりと煙草を嗜む人の良さそうな大おじいさん、それにもう一人サッカー場横の上り勾配の坂道をランニング中の一青年、わたしが出逢ったこれらの人たちはみな挙って素敵な笑顔で応じてくれた。
気取ることなくごくごく自然な屈託ない、目尻がみんな美しかった。
こんなに大勢の善良なる市民に遭遇できるとは大変なる大儲けものだ。
そうだ、お天気のせいだ。
どこまでも澄み渡った秋のお空がよかった。
心潤う爽快感をどことん味わった。