老いぼれの独り言

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大樹に学ぶ=その3
 
大樹と遊び大樹と対話をしてみたい。
変な衝動に駆られる。
それで、大樹を力いっぱい押してみた、大樹を力いっぱい敲いてみた。
でも、大樹はまったく相手にしてくれなない。
頑なに突っぱねて冷淡そのものだ。
でも粘り強く押して押しまくる。
すると微動だにしなかった大樹の梢の先の方が微かに動き始める。
決して風で靡いてはいない間違いなく小刻みに感応している。
梢の先の若芽の先が幼児のように微笑み返してくれている。
大樹の梢の先が一斉に微笑み返してくれるではないか。
少なくともわたしにはそう思えて仕方がない。
なおも腰を落し丹田を充実させ両足踏ん張れば、あの巨大な樹木全体が笑いながらざわめきはじめ何かを呟きはじめたではありませんか。
純真無垢なる者同士にしかその会話の全体像を覗い知ることは敵わないのです。
遺憾ながら未だ不肖者のわたしにはその域にはない。
そのほんの一部分しか理解できないのだが穢れの無い、また偽り事無き、飾り事を知らぬひたすら善なる人々が本気で本音を意見交換をしている。
時の経過を忘れて聴き惚れるうちに何時の間にかうとうとしてきた。
そのまま、苔むした大地に仰向けに寝そべり根株を枕に天を仰げば緑陰こぼれ鬱陶しき雑念から暫し解放されるのです。