老いのひとこと

イメージ 1


イメージ 2




鶴来線の額住宅前駅の辺りを散歩道にしている。


 とある運送店の敷地に物干し竿のような竹竿がうず高く積んである。


 いずれも青竹ではなく乾燥しきっているが見事に一直線に伸びきっている。


 どう考えても物干し用にすれば長すぎるし釣竿にすれば先竿が太すぎる。


 恐らくは、栽植用に垣根の補修や補強に役立つものだろうと見当は付くのです。


 それにしても程よく乾いているので若しや竹刀造りに供せられはしないものかと節目のようすを覗ったりもした。


 咽喉から手が出る羨望の品「燻製竹」とか「煤竹」とか「焙煎竹」による手製の竹刀造りも乙なる試みじゃなかろうかとついつい悪い癖が出る始末なのだ。


 もちろん、決断には至らずいろいろ悩ましき思いを巡らすところである。


 


 お仕事中の従業員のお方にそれとなくお伺いを立ててみました。


 九州の卸元から仕入れているらしいが国産の「真竹」ではないとおっしゃる。


恐らく原産地は台湾か中国らしく輸入元の業者さんが煮沸とか乾燥作業を加えているらしいのです。


 また、また「真竹」とは呼ぶが本当は「桂竹」という竹で単価は「真竹」よりは安いのだという。


 そして、その用途のお話しを聞いて成程なりと大いに頷いたのです。


 延々と続く県下の海岸線は真冬の北西季節風と怒濤の荒波で海浜が浸食され道路や集落が脅かされている。


 従って、護岸工事と相俟って砂丘地への植林作業が急務となる。


 アベノミクスとか地方創生という言葉が過ぎってゆくのです。


 トリクルダウンの恩恵が此の運送店さんにも滴り落ちはじめたのでしょう。


 防風林として役立つ前の苗木を擁護する為の柵造りが待っているのです。


 松くい虫被害に強いクロマツに品種改良したのだという。


 苗木の植林地の周囲に「竹簾」を巡らせて木製の杭で固定しさらに此の竹竿を宛がい防砂柵を完成させるらしい。


 県下の海岸線の総延べキロメーターからして其の需要量たるや無限大と云っても差し支えはない。


 此の「竹簾」の材料は近隣で無尽蔵に自生する孟宗竹であるのだと説明をいただきました。


 公共事業に灯がついて世の中は明るくなり同時に個人消費が喚起されデフレ脱却と念願の物価上昇率アップが確保されてゆくのでしょう。