老いのひとこと

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カイズカイブキの生垣が余りにも見苦しいので藤井造園に剪定して貰った。


3年間も放置すれば徒長枝が伸び放題でご近所にも迷惑を掛けぬとも限らない。


嘗ては人手を煩わせずに自分の手で刈り取った時期もあったが齢には勝てっこない。


30年前の可愛い苗木が今や大木に為り過ぎて身勝手にもその生育振りを疎んじる有り様そんな我が身が嫌になる。


藤井さんも70を過ぎたという。


すでに造園業の看板も下ろし器財を処分し人足は雇わずに注文催促あれば単身で応じているのだとおっしゃる。


依って、黙って藤井さんお一人にお任せいたすわけにはいかないのです。


本職専用の大型剪定機で切り落とされた枝葉を箕で処理し専用の袋状の容器に納め更に軽トラックの荷台まで運び込まねばならない。


愚痴を吐くわけにはいかない弱音も吐けない。


炎天下に腰を屈めたり立ち上がったり正直大変であった。


家内も観念したのか箒と塵取りで掃き清めていた。


 


今や時代が変わり、夢にまで見た宿願のマイホームを手に入れても誰しも樹を植えないという記念植樹すら敬遠し雑草を忌避しコンクリートで固めてしまうのだという。


植木屋の存立を脅かせているという。


仲間内で廃業に追い遣れている同業者が沢山いられるのだとぼやかれた。


 


わたし達二人に人足代の駄賃を支払ってくれたのでしょうか藤井さんは随分格安のお値段でしごとを終えてくださったのです。


帰り際にこの車一車分のゴミ処理代が一万円もすると聞いて藤井造園さんに相済まない気持ちにさせられた。


 


綺麗に散髪して貰いお蔭でサッパリした気持ちになりました。