無断掲載
大統領の失政を糾弾せんと夥しい数の民衆が蹶起する。
その数100万人とは常軌を逸する。
安保法制に烽火を上げたシールズたちからも韓国の民主主義の華々しさにある種の羨望の気持ちを露わにしたのだという。
朝鮮文化に造詣深い山鳥さんにその間の経緯を尋ねれば一言で申せば「恨( はん)」の精神の発揚でしょうとおっしゃる。
それは単なる恨みではない、怨恨の怨みでもない朝鮮民族が長い長い歴史の上で背負わされた鬱積した積年の恨みの感情が複雑怪奇に重なり合う痛恨の念だと教えられました。
悲哀とか憎悪とか激怒憤怒の感情も含まれるという。どうしようもない程赦し難い「恨」の気持ちが今此処に一大集結したのでしょう。
サッカー場でも剣道場に於いてでも日韓戦は白熱する敵愾心を露わにする。
それらの「恨」をすべて内包したその「恨」の情念を100万人の規模で発露した。
恐らくは日本版センター試験を間近に控える若者たちも大勢いたのだろう。
内申点で受験上の利害得失を度外視して果敢に事に当たった其の決断力には敬意を表したい。
本当に民主主義が熟しているか否かは私には判らぬが自分の信条を素直に行動に顕わす勇気は大したもの実に見上げたものではありませんか。
だから韓国の民主主義が羨ましいと思う日本人がいても決して可笑しくも何でもない。