老いのひとこと

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何の風の吹き回しか知らぬがふと目にしたウオーキング大会のポスターを見て参加してしまった。


何たって此の1月から3月初めまで足腰痛めて歩行困難、耐えに耐えて杖を突いていた其のご本人がウオーキングイベントに色目を使うなんて此れは恐れ入る。


自然が授けし天与の治癒力に只々驚き感謝するのみです。


受付の折に6kmと12kmの二つのコースのどちらにしますかと問われたが歩いてみなければ分かりませんと保留にしておいた。


コースの分岐点まで行き少しばかりの躊躇いを振り払い12kmに挑むことした。


やせ我慢の強がりも偶には必要だろう。


意地を張れるのも此の歳までだ。


幾つかの神社の鳥居を仰ぎみて今を盛りに咲き誇る桜をめで白木蓮の散るのを惜しみながらせっせを歩く。


せっせせっせを歩むが誰彼となくわたしを追い越してゆく抜かれまいと思ってもどんどん抜かれ最後尾の集団に追い遣られているではないか。


右足の付け根辺りに小さな異状を自覚し始める。


靴の中の両足が圧縮圧迫されて少しばかり痛みを覚える。


左の足の足首が強張りはじめ少なからず疲労感がじわりと襲う。


ただ杖持参は正解だった、杖を頼りに我を張り歩みつづけた。


むかしの兵隊さんを思った、重い背嚢を担ぎ昼夜24km行程を難なく熟したと聞く。


ならば幾ら歳をとろうとも無様な弱音は吐けまい。


途中、倉ケ嶽山系から流れ出る高橋川、伏見川、万願寺川、碇川、七瀬川らのせせらぎに意を留めることもなく一目散に只ひたすら歩きに歩いた。


9時半過ぎに出発し13時過ぎ頃に完歩した。


12kmを3時間強なら凡そ時速4kmぐらいで標準速度に過ぎぬにしてもわたしには結構キツイ道のりでした。


完歩賞を授けられ大きな大きな達成感を味わった。