老いのひとこと

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兼六公園卯辰山のさくらも然ることながら吾が地元の足許を見上げてみれば古戦場高尾城址の見晴らし台公園がそびえ立つ。


聳えるといえどもたかが標高190mばかりの古戦城址で加賀の守護大名富樫政親一向宗徒に対峙せんと築城したものだと云う。


長享の一揆に際し攻防相乱れ双方のつわものどもが駈けずり上がった山肌を今年も家内と共に登ってきた。


全山さくら色に燃え咲かるはずなのに今年はどことなくくすんだ色合いで冴えない。


それもそのはず花は疎らで既に葉桜と化し例年の趣きとは確かに違っていた。


竹の子の裏作に見倣ったのでしょうか、今年の高尾のさくらは明らかに不作の一語に尽きる。


 


ウソの大群が押し寄せ花芽を啄ばんでいってしまったのでしょうか。


一昨年にはお出ましを得て一大歓待を受けたカモシカ君のお姿は今年もなかった。


 


やはり少々さびしかった。


 


 


満開も


  いずれ葉ざくら


       つねならむ


 


 


たかが190


   されど山ならば


      登れば達成の妙味あり


 


 


かくして今年のさくらも終わりを告げる。