老いのひとこと

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江戸末期に加賀藩に君臨した書家「橘観斎」の作品にお目に掛かろうと泉野図書館へ赴いた。


此のお人は津田鉚の習字の先生に当たる。


いとも簡単に閲覧できるものと思いきや全く当てが外れたようだ。


皆無だと云う。


唯一、県の郷土資料館が編纂した「郷土の人と書」に一部掲載されるというので取り寄せて貰うことにした。


 


後日参れば確かに在るには在ったがたったの二点のみである。


運筆の妙には誰も匹敵するものはないとまで解説されるが素人目には判るはずもなかろう。


大胆な筆勢の「壽」の一文字はよく判るがもう一点の細字の詩文は皆目読めない。


口惜しいので早速その足で猛吹雪の中玉川図書館の方へ泣き付いてみた。


ところが若き学芸員の御方から簡単にあしらわれてしまったではないか。


この時代の書家の崩し字はみな夫々固有の個性が在り例え専門の識字家でも解読は不可能に近いのだと体よく断られました。


でも安易に他人様に縋り付き助けを求める主体性なき生き様はお天道様にもご先祖様にも恥ずかしい行為に違いない。