老いのひとこと

 

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外出自粛要請以来極力人通りを避けて専ら裏道を選りすぐりながら歩く。

人目は避けるが花を愛でながらの花見遠足は乙なものである。

風薫るこの時期は世にある花は一斉に咲き乱れ咲き誇る。

その中でもとある一軒の御宅の庭先の花園がお気に入りなのだ。

二坪ばかりのお庭ではあるが其のお庭に見合った背丈の低い可愛い小花が一面に色とりどりの花模様を描いている。

わたしは何時も此の世の楽園の花園に思いをいたす。

暫したたずむがベンチが在ってもよい、否そうではない同じ目線でひれ伏してひじ枕で眺めてみたい。

見飽きるほどに其処に寝そびれる我が身を其処に思い描く。

そのまま眠りこけて永遠に眠りつづけてみたい。

ほぼ中央に立つ樹木は沙羅双樹の樹に見立ててなお一層深い想いに耽け入る。

此の御宅の御主人は乙な御方に違いない。

其の素晴らしい御方に一度はお目に掛かってみたいものだ。