老いのひとこと

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高松のおっさんが亡くなった天寿を全うなされ九十四歳でお亡くなりに為られた。

家内の母親の妹さんの連れ添いの旦那で一生涯ブドウ栽培に命を捧げられた御方でした。

高松のデラウエアを全国ブランドに伸し上げた其の張本人のお一人に違いはない。

甲州ブドウに対抗せんと高松ブドウに情熱を傾け我が生涯を捧げられたおっさんでした。

小学生の息子を連れて毎年夏にはブドウ園を訪問しお土産に仰山戴いたことは今でも忘れない。

現役を引退されるまでの遂先年まで夏には種無し葡萄がひと箱宛て贈られてきた。

息子たちにも思い出深い高松のおっさんはもう居ない。

先日、家内と共に葬儀に参列し三昧場にて遺骨を拾うてきた。

特筆すべきは高松のおっさんは自前の歯を二十五六本も保持為されていたことです。

自分の歯を二十数本持ちながら老衰とは此れ如何に、お聞きすれば持病はなくまさに平穏死であったというから不思議でならない。

恐らくは永年の連れ添い千代ばあさんの元へ急がれたのでありましょう。

きっとそうに違いない。

合掌