老いのひとこと

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電車の踏切に無造作に墓標が建つ。

殊更、意に介せずに通り過ぎていたが偶々今日はお花が添えられている。

此の石柱に関わる人物がきっと此の馬替近辺に居られよう。

少しく親近感をおぼえ立ち止まって見れば昭和34年3月16日の日付が刻まれる。

当然ながら62年前の出来事など記録にあろうはずがない。

未だ車社会とは程遠き頃なので果たして何事があったのであろうかと色々思いを巡らせる。

お彼岸に際し愛しき身内の霊魂を偲んで人知れず供花を手向けられた。

其のお方の後方に立ち此のわたしも手を合わせてきた。

平仮名混じりで「ふみきり注意」とある。

或いは、若しかして幼気な幼児の不慮の出来事を予感してしまう。

 

 

34年は学卒の年、仕事が内定しこころ引き締まる我が青春の一時であった。

菊水町へ赴任いたしました。..