2021-09-02 老いのひとこと たてまえ上は農作業には定年退職も肩たたきも馴染まない。 尤も小作人にすれば大地主さんの意向次第で小作地に手を入れずに放置すれば嫌味の一つは喰らうでありましょう。 宅地転用を目論むようならば当然肩を叩かれても仕方はなかろう。 理由は定かではないが弟が畑を止めるのだという。 何かと支えて呉れた弟ゆえ遺留工作にあの手この手で当たるのだが意思固く手持ちの農具を譲渡すると云ってきかない。 かと言って手放しで嬉しい顔をするわけにもいかないし頑なに拒否するのも余りも連れなかろう。 暫し判断に苦しんだが折角の好意を無には出来まいと弟愛用の品々を少しばかり頂いてしまった。 支柱の大中小、木製とスチール製の杭、ネットの各種、マルチシート大中、木槌に移植コテにマラソン乳液等々仰山頂いてしまった。 営農の志が殊更昂ったわけではない。 此のわたしこそ先が見える、あと幾ばくもなかろうが来年のことは一切考えずに今の此の瞬間体が動くものならば精魂尽き果てるまでおのれに鞭打ってみようと決意した。 先ずは取り敢えずあちこちに繁茂する雑草を取り除かねばならない。