老いのひとこと

大将の口添えで新たに仲間入りしたAさんがわたしの真横に4畝所有して昨年来営農中と云う事になる。

大西大将はAさんの分に耕運機を入れてあれやこれや世話を焼く。

 

処が今年に入り秋野菜の準備が迫る中鍬打ちの痕跡は在るものの機械が投入された気配がない。

かと言ってわたしが僭越にもちゃべちゃべと耕すわけにもゆくまい。

かと言って、まさか本人の前でおのれの分にだけのうのうと耕すわけにも参らず暫し静観いたせば漸く大将がお出ましされて機械音が鳴り響いた。

其れを確と見届けてからやおら我が身の分に耕運機を作動させたのだ。

詰まらない些細なことに気を遣う嫌なタイプの人間なのだ。

 

シートを外し半年振りに始動を試みたが幸い全くの支障なく一発で掛かって呉れたではないか。