老いのひとこと

八月の別称を葉月と呼ぶらしいが此の月こそ水無月が相応しくぞ相思う。

此処のところずっと雨が降らない徹底した旱魃つづき、実に珍しい。

用水が在るので水田には水は潤うが事畑作地は堪ったものではない、せっせせっせと朝夕の水遣りに勤しまねばならん。

 

葉月初っ端の日5時半過ぎにジョウロに水を満たし準備いたせばヤレ珍しや小粒がパラパラと来たではないか。

天を仰いで歓喜するほどでもなかれどヤレヤレ助かったと一先ずひと安堵。

ところがどうしたことかスズメの涙にも及ばぬお慰みの慈雨にて大地を濡らすには至らなかった。

天の恵みを断念し小雨ぱらつく中朝の水遣りに営々と精を出し朝っぱらから汗びしょだ。

此の日も終日灼熱の太陽が照り返す。