老いのひとこと

連日の異常高温のその上にとおとお尻に火が付いたではないか。

何かに駆り立てられるかのように一念発起、炎天下の下耕運機にガソリンを注入する。

除草をば済ませた3本の畝に先ずは籾殻を次いで米糠を三つ目に籾殻入り牛糞堆肥をばら撒き最後に苦土石灰を敷いてさあ始動だ。

暑い汗でべとついたTシャツに一陣の風が過る、へ立るような背中に秋風が通り抜ける。

 

乾燥し切った大地は軽量耕運機では刃が立たない、上っ面を掻き毟りながら繰り返す、刃が大地を掘り起こすまで三往復も四往復も繰り返す。

 

暑い中一気呵成のデタラメ農法もガス欠で以って終了、 農道に大の字で伸びる、夜のとばりが迫る夏の夕空を見上げておれば見知らぬ御方が覆い被さるように「冷たいお水でもお持ちいたしましょうか」との善意のお声に飛び起き「有難うございます仕事はもう終えました、済みません。有難うございます」と言葉を返した。