老いのひとこと

ラジオ体操の面々の中、異色の存在で居られた森クリニックの先生がお家の事情で東京へ転居なされるというニュースが飛び込んだ。

早速有志の面々がお別れの会を立案し隣町会のわたしにも参加の呼び掛けが及んだ。

格別、此の先生とは懇意な仲でもなかったので暫し躊躇したのだが先生の御人柄に敬意を表して末席を汚すことにした。

毎朝、ゴミ拾い火バサミを片手に巡廻されるお姿をよくよく拝見いたしたものだ。

身分を隠さずゴミ拾いに熱中されるとは格別の人格者に違いない。

その先生をお見送りいたすことは無意味ではない、もう其の人徳あるお姿には拝見出来ないと思わば矢張り寂寥感に苛まれるのです。