老いのひとこと

漸く初雪が訪れた、20センチほどの湿雪が積もる、取り分け除雪車が入るまでもないのにご丁寧にも車道の雪は両脇に積み挙げられる。

例年のことながら此れが有り難迷惑で手に負えぬ厄介者になる。

車より人、通勤通学者の歩道を何とかしようと老骨に鞭打ち雪空かしに精をだす。

と言うよりも雪国に生を賜った以上此れは最小限度の生活マナーに過ぎなかろう、当たり前の仕草だろう。

 

T字路に面した角家ゆえに除雪箇所は延40メートルは優にあろう。

壮年期なら兎も角此の歳になれば真実命懸けの大仕事になる。

氷塊に至らぬ間でも圧雪の塊りは動かし難い大悪玉だ。

年寄りに此れをどうしろと言うのだ,悲鳴と共に怨言を吐き捨てる。

怒りを誰に打ち捲れば良いものか独り天を恨むばかりではないか。

精魂尽き果て体がふらつく、此れはやばいと通院帰りの家内に援軍を求めた。

 

 

此れ雪国の宿命なるが故に明日の積雪は遠慮なしにドンと来い、待ってるぜ。

 

やっぱし来た、昨日よりも強者のようだ、除雪車さんご苦労様。