老いのひとこと

大山が鳴動したけれど鼠一匹すら出て来なかった、鳴り物入りで大騒ぎして開催された政治倫理審査会ではあったが全くの不発に終わった。

政治不信は以前に増して益々深まった、自己保身の塊りのような見苦しい責任回避のための猿芝居を延々と見せ付けられた。

しかも芝居を演ずる三文役者たちの耳障りな決まり文句には聞き飽きて全く以ってうんざりした。

問い質す攻め手も精彩を欠いたし攻めあぐんだ、安倍派五人衆の一人は雲隠れしたまま所在不明、残りの4人と二階派幹部は口裏を合わせるように核心には触れずに逃げの名人振りとはぐらかし術の達人振りを見事に演じて呉れた。

かれらの曖昧な虚偽供述をネタにして幾ら追及しても其処からは眞實の供述は100%望むべくもない。

此れには尋問する側にも気付いてほしかった、攻めが甘いとしか言いようがない。

寺田議員が下村さんと森喜朗元首相との確執問題に絡めて核心に迫ろうとしたが体よく逃げられた。

惜しむらくは此の寺田君は重大な失策を演じた,彼は上背があるばかりに集音マイクと正対しなかった故に音声が割れ明瞭性を欠いた。

マイクのアングルの調整を怠ったと言うことはおのれの剣尖が敵将の突き垂から外れていることに気付こうとはしなかったことになる。

自分の語気・語勢が確と敵将下村博文には届かなかったのだ、惜しいことをしたものだ。

面白さがなかったのでせめてもの見せ場を探してみただけの話になる。