2024-09-07 老いのひとこと 道路に面した水道の蛇口の下で粘土をこねる、作業台代りにコンクリ―の上で粘土をほぐす。 板切れを探し出し紐作り、長さ40cm太さ直径2cmを八本、不自由な左小指を労りながら炎天下ステテコ姿で精を出す。 第一轆轤なんてある筈がないプラスチック製の円盤上で積んでは繋ぎ目を塗りつぶし、塗りつぶしては又積み上げる。 単純な作業ながら忍耐と手指の労作がつづく、例によって先ずは左手に強直が来る、陶芸の限界と闘いながら挑戦する。 まさに闘争心むき出し9段積み挙げた最後はヒサシを作ってサジを投げた。 只々不細工な長細い土器が出来た、縄文人にも弥生人にも遠く遠く及ぶ筈もない。 一世一代の大作は見るも無残なる何処なの斜塔の如く傾きおる。 技量が足りないセンスが覚束ない忍耐力は元より気力も体力も縄文弥生の人たちよりも遥かに見劣りし退化以外の何物でもない。