この行き先に遙拝所ありやなしや
夕雲連峰に聳える「相抜ケ峰」への名たるルートは数多ある。
この先人たちが切り開いたルートをただただ羨望の眼差しで見上げるだけである。
ごくごく最近には、更なる上手を行く近藤ルートの新発見に至れり、唖然とするばかり。
それに引き換え、何ともみすぼらしい脚力、貧弱な装備地形図すら読めない。
かような軟弱な出で立ちでは、所詮登頂はおぼつかない。
しかし、此処ですべてを断念し頓挫し果てるのも口惜しい。
老い先短き身ではあるが、せめて山頂が見通せる眺望きく遙拝所まででいい、辿りつきたい。
是非、「相抜ケ峰」を拝むだけでもいい、暫しのチャンスを与えてほしい。
でも、そこまでの道程もまだまだ遠い。
兎も角惑わずに、非思量の言葉の意味をよくよく噛み締めながらやってみるしかない。
ゴオイングマイウエイしかない。