老いのひとこと

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背戸の草むしりをしていたら突然トノサマガエルがお出ましになった。
そもそもカエル自体にお目に掛かることは滅多にないこの時期なので驚きました。
曾てはいたる所何処にでもいたはずのカエルが姿を消して久しい。
此の地に移り住んだ三十数年前の頃にはホタルが舞い巨大なガマガエルが出没しブロックの隙間にシマヘビがたむろしていたのです。
ところが、数年前には飛び跳ねていたアマガエルさえも此処二三年見掛けることがまったくなってしまったのです。
それが突如としてけばけばしい天然色模様がすーと目に入ったのだからさすがにびっくり致しました。
ぜんぜん逃げる気配を見せず殿様のように泰然と居直るではありませんか。
しめしめもう暫し待てよと家へ駆け込みカメラ携え撮影に大成功を修めたのでした。
恐らく、つがいだろうと近辺に目を遣ったがいませんでした。
金魚用の餌を目の前にちらつかせて見たが振り向きもせず目の玉は一点を凝視したままたじろぎもせずじっと動かない。
雨が恋しかろうとホースで散水してやれば何処なく草むらに消えていったのでした。
水田からはほど遠く、また城谷川の川筋はコンクリートの岸壁で覆われて果たして如何なるルートで迷い込んだものか。
此の招からざる珍客に不思議と愛着を覚えた次第なのです。
相も変わらず、荒れ放題のままに雑草園を囲ったことがよかったに違いないとおのれ一人で大いに合点いたしたのです。