老いのひとこと

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よく他人様より、あんたそんなお歳で稽古なさって何か試合か大会にでもでらっしゃるのかねと尋ねられる。
 また、あんた段でも取るがかいねと呆れ顔でおっしゃるのです。
 そんな時にはわたしは彼の世へ召された折には閻魔大王さんの前でちょっとご挨拶代わりにやってみようと日々励んでますよと糞真面目に話すのです。
 気障っぽいが「観の目」「心の目」「御臍の目」「臍下三寸にある丹田の目」で捉えたわが身の嫌らしい拗けた弱弱しく不遜にも見える恥部を横一文字に切り裂き真向より一刀両断できるように励んでますと吐き捨てます。
 
 これは富山県下の剣居道愛好者が集う「無涯熟」の先生方の大切な資料の一部分です。
 無断で拝借いたす無礼をお許し下さい。
 中山博道範士のお手製の道場訓を勝手に手直し致しおのれの座右の銘と致す不埒なる不届き者なのです。
 
剣上達秘訣・中山博道訓 [原典は川島次郎記録帳]
 
剣上達の秘訣=素案
1・基本正確 姿勢 構え 刀の持ち方 目付 足踏 抜付け 斬り付
2・真剣の気合で全力を尽せ
3・研究工夫 一寸した頭の働きで
かつぜん
豁然として悟る [豁然=迷いが去ってからっと]
4・熱心なれ 苦痛を忍べ 心弛めず 一生修業
5・慢心起こすな 慢心は恐るべき敵也
6・公明なる精神 誤魔化し稽古は禁物
7・剣居道と生活の合致 日常生活に得る所大
 
 
剣居道上達の秘訣=私案Ⅰ
 
一つ 基本正確
   姿勢 構え 刀の持ち方 目付 足踏 抜付け 斬り付、決して基本を疎かにするな基本を忠実に守れ
二つ 真剣の気合い
   全身全霊で全力を尽くせ一心不乱に全力を尽くせ
三つ 研究工夫
   ちょっとした頭の働きで豁然として迷いから覚め悟りの境地に至るものだ
四つ 熱心であり給え
   苦痛を忍んで心弛めず死ぬるまで修行だと心得よ
五つ 慢心起こすな
   慢心こそが恐るべき最強の敵である
六つ 公明なる精神
   好い加減な誤魔化し稽古はもっての外なり
七つ 剣居道と生活の合致
   日常生活の中から学び得ることがたくさんある
             中山博道
 
 
 
剣居道上達の秘訣=私案Ⅱ
 
一つ
基本を正確に忠実に守ろう
 
二つ
全身全霊 一心不乱に全力を尽くせ
 
三つ
頭を働かせ研究し工夫せよ
 
四つ
死ぬるまで修行だと心得よ
 
五つ
慢心こそ恐るべき最強の敵なり
 
六つ
誤魔化し稽古はもっての外なり
 
七つ
剣居道と生活の合致を計れ
             中山博道