老いのひとこと

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例によってふれあいにて禅走に勤しむ。


何も考えずに自分では無心の境地でひたすら走る。


その内に突然ただ何となく不思議な霊感のようなものが働き野田山墓地へ誘われるように吸い寄せられるおのれ自身に気付いた。


落ち葉散り敷く参道を登り詰め清三郎と金太郎の前に跪き侘びを乞うわたしが其処にいた。


 


主久しく訪のうことなく寂然とたたずむ様ありあり。


今此処にわれ参上し仕え奉ったことを告げて合掌いたす。


見れば倒壊せし灯篭一基が姿形よろしく元通りに復元しているではないか。


此れ明らかに地縁なきあの善意の住人の仕業に間違いがない。


大いに心当たりが在る、あの人物の為せる業に相違はない。


誰が好き好んで斯くなる善行を施さんや。


此の野田山を闊歩し野田山に住する霊性宿す聖のような生き仏のような御仁が倒れし石組みを抱きかかえる様に積み上げてくださったに違いない。


秋深まり誰一人として訪のう者なき霊苑から醸し出でたる得体知れぬ仏性のような霊性のような気配がわたしの行動を促したのでありましょうか。


わたしは此の目で倒れし石灯篭が元通りに建ち居ることを確と確認いたしたのです。