老いのひとこと




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塩漬け

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戦時中に品種改良された農林1号と称するサツマイモがあった。


質よりも量、ともかく途轍もなく大きく育った。


アメリカとの戦争に勝つために国民はみな芋栽培に協力した。


ひもじい思いにも耐えて飢えとの戦いでもあった。


当時はもはや米食が主食の日本国ではなかった。


我ら貧民庶民層は三度三度の飯がサツマイモとサツマイモの蔓とサツマイモの葉っぱでしかなかった。


若くして死んでしまったお袋は育ち盛りの我ら三兄弟ために大家さんのゴミ箱の中を漁って数えるほどの米粒を我らに与え給うた。


だから、今でもサツマイモをみると何とも遣る瀬無い思いに沈むのです。


時代は移り農林1号は五郎島金時に様変わりし進化を遂げた。


あの当時一緒にお袋に育てられ世話になった実弟が芋の蔓を持ってきてくれた。


豊穣の時代ではあるが芋蔓は捨て去るに難く美味しく戴くのです。


家内自慢の芋蔓レシピなのです。