老いのひとこと

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ことさら誇示することでもない。
誰かが為すべきことを此のわたしが遣ったとてことさら他言いたす程でもない。
むしろ軽んずらせるだけでありましょう。
 
拙宅の前に公道が通り車が往来する。
横が川なのでガードレールがありそれに沿って雑草が一線状に何処までも伸びる。
どうした訳か其処には集合住宅や学生寮が建ち並ぶが労を惜しむ人が居ないらしい。
恐らくは住人達の自治組織がないのでしょうか皆目無頓着で全く気にもしない。
それが現代人気質なのでありましょうがやはり寂しい。
 
雨上がりの日を選んで作業するが雑草は手強い、狭いすき間に強靭な根を張り巡らしへばり付く。
鎌より三角鍬ならしゃがまずに済む。
痛い腰を庇いながら老骨に鞭打つ。
決して「労いの言葉」を期待したりはしない。
敢えて無の世界に身を置き無心をモットーに取り組んだはずだった。
案の定、人通りの絶えた昼下がりとは云え其の間誰からも黙殺されたままだった。
そんなものかと世相の一断面を甘受した。
 
 
気障な奴ではないか。
善人ぶって衆目を買い集める厭なヤツだと蔑視されるようがわたしは終始一貫わたしの意志を貫いた。
 
見るに見かねて家内が後片付けに賛与して呉れた。