老いのひとこと

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        無断掲載

 

仏教国に居ながらわたしは仏教徒ではない。

信仰心薄き宗教孤児に過ぎない。

身を寄せ合う拠り所の無い放浪者なのです。

13億のカソリック信者の頂点に立つローマ教皇が来日しフランシスコ旋風が吹き荒れた。

信者や原爆犠牲者のみならず多くの日本人の心を虜にしてしまった。

真実を見抜く美しいマナコから繰り出す核廃絶の叫びには良識ある日本人は皆恐れおののき只々ひざまづいた。

そして共鳴した。            

何故だか知らねどわたしはテレビに映るお姿を見るだけで画面が霞み潤んで焦点がぼやけいく。

間違いなく偉大なる威光を放つ稀にみる人物に違いがない。

お若き陛下とてお察知なされ、陛下の立ち居振る舞いが其のことを如実に物語っていたではないか。

テレビのレンズはその間のお二人の和やかな雰囲気を開放的に映し出したではないか。

片や、教皇が総理を表敬訪問の際には何故かしら深いベールに包まれてしまった。

各局には報道の自由が在ろうが機微に触れる案件でもあるので自粛体制を取ったのかそれとも或いは官邸サイドから報道自粛の強要があったのか知る由もがなである。

宗教家と為政者との立場に違いこそあれ宗教家が為政者を利用するには馴染まず、逆に為政者には宗教家を政治利用するは秘術は容易い。

核の傘に身を潜め核兵器禁止条約には頬被りしたまま幾ら美辞麗句を飾り立て言葉面で偽善を装っても此れまた空しい限りだ。

真実を見抜く慧眼と洞察力がものをいう。

教皇は如何様に感応なされたものかはご本人に聞いてみなければわからない。

 

新聞には教皇の演説要旨が掲げられていた。