老いのひとこと

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無断掲載



100年に一度しか輩出しないと云われるオバマ大統領が「核先制不使用論」を口にした。


プラハでの「核廃絶論」を現実のものとし具体化させるための一つの一里塚に過ぎないかもしれぬが流石オバマさんやはり只者ではありません。


そりゃ口先だけの理想論だと云うかもしれないが少なくともオバマアメリカ大統領として全世界のトップリーダとして為すべき使命を果たさんと懸命にもがいた。


 


オバマさんには東洋的な「自己犠牲」とか「無私」の感覚を共用なされる。


核の先制攻撃はしません。


してはいけません。


人類の破滅と地球の破壊は自明の理です。


当たり前のことです。


トップリーダーなら当然すぎることです。


皆死んでしまったらそれで終わりだから兎に角生き続けることだけに意を注がれた。


まさに「無私」の境地で「自己犠牲」をいとわない東洋人のような発想です。


非の打ちどころのない正論です。


だから誰しも異を唱えてはいけないのです。


良いことは良いのだと皆がみんな肯けばそれで良い。


核の傘」とか「核抑止力」とかを声高に叫ぶことは唯一の被爆国として如何なものでしょうか。


そうすりゃ、最近保有国を名乗り出たあの不可解な若きリーダーも豹変いたしましょうぞ。


向こうがやれば此方もやり返す。


江戸中期の針谷夕雲と小出切一雲は此の「相打ち」を畜生剣法と云って蔑んだ。


人間は人間であって犬畜生ではないことを剣の修行で会得された。


そして、此のご両人は「相抜け」の技を世に出したが余りにも高邁過ぎたので多くの人たちには膾炙されなかったようだ。


でも、此の「相抜け」の極意技が存在したこと自体日本人の叡智の凄さを如実に物語るのです。


オバマさんの「核先制不使用論」は此の「相抜け論」に匹敵するとわたしは思う。


いやそれ以上の英断だ。


 


と云うよりもオバマさんは天台宗の「忘己利他」の教えや宮沢賢治の宗教観を既に学習なさっているのではなかろうか。